《はるか》まどろんで境目にいるあいだ夜明け前、なまえのない怪物が襲ってくる目をつむって、口笛をふいた生きることにブレーキを踏んで、あなたの苗字をみじん切りにしたにおいだけ抱いてあくびして眠っていたかった長針をとめても季節はとまらないままでしゃっくりをとめたくて、水道水を飲むぴちゃんグラスが受けとめそこなった水滴がやがて海になる