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俺は何の為に戦ってきたのか?
何の為に今まで生きてきたのか?
生き抜いた結果がこれなのか……?
(……あの時死んでおけば良かったのではないか?)
湧き上がる思いは、俺から気力を奪っていった。
やがて敵兵は去り、かすかな呻き声すら響かなくなった。
俺の肉体はしぶといようで、立てはしなかったものの
剣を持ち上げるだけの力は辛うじて残っていた。
そのまま剣を持ち上げ、首の左側に当てる。
かすかに皮膚が切れ、痛みを感じた。
このまま押し当て、勢いよく引いてしまえば。
終わる、解放される、もう、これ以上、苦しみたくない。
その時だった、馬の蹄が聞こえてきたのは。
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