これ以上すれ違いに遠慮してるのもあれなので、言います。
シラユリさん。
ぼくは今まで、あんまり人に興味はありませんでした。
隠れて変な仕事をしていたので、自分は特別だとすら思っていました。
特に、プログラムでもない現実での恋愛とか効率が悪すぎると考えていました。
女性の心情を歌う恋愛ソングなんか、理解する気の欠片もありませんでした。
多分「女性=乙女心=面倒」なんて驕った勘違いをしていたんだと思います。
はじめてあなたに話しかけてもらった時。
ぼくは「もっとお話ししたいです、でも引かないでくださいね」と言いました。
正直、社交辞令というか、どうせ引くでしょうくらいに考えながらでした。
しかし、あなたから返ってきたのは柔らかい、そして楽し気な肯定でした。
ぼくは驚きました。驚いたんです。
気が付いたら「2人がいい」なんて口走っていたし、慌てて会話を切り上げてしまいました。
もっとお話ししていたかったのに。