60 【RP】流れ星を探して
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落星研究者 ヘクター
―研究室―
［カーテンを閉めて、太陽への対策もバッチリな研究室。
徹夜も何日したのか忘れた。
徹夜の日数が減ったと言ったが、あれは無意識でしてた頃の話。
人は、自らの意志で徹夜を選ぶことが出来る］
と言っても、流石に補給が必要だ。
［机から立ち上がれば、テキパキと珈琲を淹れる準備をしていく。
そうして、隅に置いてあった差し入れのバスケットを取り出せば、中からひょいっとクッキーを一片つまむ。
それが、辛いやら苦いやら、痛いやら］
…ふむ、コレが幸せの味か。
［差し入れてくれた彼女達の顔を思い浮かべれば、自然と笑顔になる。
本当に、幸せそうでよかった。
味は置いといて］
落星研究者 ヘクター
こっちは大事かぁ？
［ようやく淹れ終わった珈琲。その横には、バスケットから取り出したマフィン。
甘いマフィンと淹れたての珈琲。
あの最後の時に渇望した物。
こちらに来てから、まさか揃うはず無いと諦めていた物］
薬屋 カッサンドラ
― とある研究室 ―
[この世界にきて、もう一つ取り戻せた日常の一つ。]
ヘクター！
[ノックをして扉をあければ、そこには目の下に隈を作った細身の研究者の姿。]
また食べてないでしょ？
[そう言って掲げるのは、バスケット。
栄養ドリンクは、材料がなくて作れないから。代わりにクッキーに滋養のあるものをと練りこめば、その味は相当怪しいものだった。
まぁこの男なら、それでも平然と食べるのだろう。
なんせ、あの茸入りのマフィンを唯一食べきった男だ。]
薬屋 カッサンドラ
えっと…味は、その。
そのうち改良…するようがんばってみるから！
とにかくええと…もうちょっと、寝てね？
[少しだけばつが悪そうに笑うと、そっとその場にバスケットを置いて部屋を出る。
結局あの男は、この世界にきても暗い部屋の中で研究に没頭している。
それがなんとも、本来なら小言でも言いたくなるような事なのに、なぜかとても嬉しくて。
いつの間にかしっかり淹れるようになった珈琲は、成長の証だろう。]
薬屋 カッサンドラ
まぁ暫くは…味の調整ね…。
[自分で食べてもどうかと思う。ただし栄養だけはたっぷりのお菓子は。
はたして珈琲には合うのだろうか。**]
貴族 アーサー
[いまだ、“星患い”への理解はなかなか及ばない。
それでも。
訴えていれば、いつか必ず――と。
そう信じていた。
また、いつあの“星空の元”から
この世界を訪れる者がいないとも限らないのだ。]
貴族 アーサー
……じゃ、行ってくる。
[そう言って声をかけるは、
共にその苦しみを乗り越えてきた、大事な人。
僅かに身を屈めて。
出かける前の挨拶とばかりに、静かに唇を重ねる。
――…彼女が。
また、共に苦しみを乗り越えてきた親友達がいるからこそ、
自分も今こうして頑張れるのだと。]
貴族 アーサー
[これから先。
二つの世界がどのように関わっていくかはわからないけど。
迷う人が居るならば。
その行く末を照らす、光となろう。
今はまだ、力及ばずとも。
いつかは、必ず――――…。*]
落星研究者 ヘクター
［落星なんてモノはこちらの世界には無い訳で、それを專攻をしていた自分の知識は、殆どが意味の無いものになってしまった。
それでも、一から何かを学び直すのはとても楽しかった。
知らないことが世界には溢れていて、探しても探しても、見つけても見つけても終わりがない。
それが本当に楽しい。
なんて事はない、自分は根っからの研究者だったのだ。
早々に天文学へと進んだ辺り、星が大好きだったのも本当のようで］
星がこちらに来ないのなら、こちらから行くまでだ。
［今は天文学と、宇宙工学と言うものを專攻してる。
まだまだ空も飛べない人類に、その先にある宇宙なんてのは早過ぎるのかもしれない］
落星研究者 ヘクター
何、千里の道も一歩からってね。
［自分が生きてる内には、星の行き来はおろか、宇宙へ出ることすら叶わないだろう。
それでも、数十年、数百年、数千年の未来に、
自分が見つけ、愛すべき彼女達が名付けたあの星に、
いつか誰かが辿り着く為に、］
俺は、この道を歩み続けよう。*
薬屋 カッサンドラ
― これからの日常 ―
[諦めないから。そう言って諦めず手に入れた新しい日常は
馴染むのに時間はかかったものの、確実に自分を受け入れてくれた。
まだまだ『朝』には慣れないけれど。
毎日誰かにおはようって言う事が、すごく嬉しくて。
こんな毎日も悪くないねって、改めて思う。]
私ね、こっちの世界でも薬屋がやりたいの。
[口にしたのは、自分の夢。
どうやらこちらの世界で薬屋を営むのは、とても大変なようだけど。
それでもまぁ、諦めの悪い私ですから。
一度決めた事はやってしまうんだ、なんて。
言ってみせれば、笑ってくれる愛しい人。]
薬屋 カッサンドラ
[この日の昇る街で、これからはどんな物語ができるんだろうなって。
オーリがかつて語ってくれたような、心躍る物語は無理かもしれないけれど。
それでも、大好きな人達がそばにいるから。
かつて窓から眺めていた、大好きな人達が笑う姿。
あの姿を、また見る事ができるから。]
私の未来は、幸せでいっぱいなんだろうな。
[そんな自惚れだって、口に出来ちゃう。
幸せを、噛み締めて。一歩一歩、手を取り合って。
そうして紡ぐ未来は
何よりも強く輝く、大きな星の下。*]
魔導商人 サーヴァント
ダンテ...どこかで聞いた名だったか。
[自身に問いかけるも響かない。
妻を亡くし、娘を亡くし、独り身となった私が。
ひたすら日々満たされぬ空腹に耐えてきたこの私が。
今このときも脈々と波打つ臓が、血が、教えてくれる。
ほんのりと胸を温めるこの感情はーー]
/*
恋...？
【見】 庭園管理 ハロルド
――？？？：星屑の『書架』――
[――ペンが止まった、ようだ。
それを走らせていたのは、自分ではなく。
けれど、ぱちんと音を立て、転がる万年筆に主はない。
傍らには、「本物」の。青い薔薇が、一輪。]
……ハッピーエンド、か。
[小さく笑って。手を伸ばした。]
【見】 庭園管理 ハロルド
[頁を繰る。華やかに咲く、空の花。
きらり輝き空へと還る。慈しむ愛と、約束ひとつ抱いて。]
[頁を繰る。柔らかに待つ、地上の花。
祝いの言葉に驚いて。初めましてと、ありがとう。]
[頁を繰る。透明な、旅の記憶。
いつか感じた広い背の。温もりを、憶えてる。]
[頁を繰る。古い、古い約束の記憶。
時を越えて、果たしてくれた。かの末裔に幸あれと。]
[頁を繰る。幸せな、友情の、恋情の。
頁を繰る。歩みを止めない、「君」たちの。
次々と現れる、新しい頁を。繰る。
終わらない、その「物語」を見つめて。]
【見】 庭園管理 ハロルド
……心臓なんて、作ったこと無かったなぁ。
[無茶をさせる。呟けば、くすり、笑んで。
「あの子」が結び損ねた友情にも、ただ、感謝の言葉。
ご縁があれば、またいつか。なんて。]
[――ふわり、表紙を撫でた。
払った埃の、その下に。「今回」、記された名。
「ネーロ・ラノッテ」――聡明な、かつての少年の。]
【見】 庭園管理 ハロルド
さあ、望む結末は得られたかな。
「流れ星」は、見つかった？
探し物は、答えは、何処にあったかな。
君達の望みは、無事に叶えられた？
ねえ、星の民。太陽を厭う子供たち。
君達が流れ星を探したのは。
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