《miscount》光時計の定めるままに10をマイナス5乗すれば嘗て天使で在った者共を29番目の悪魔が罵倒するその姿は我々には視ることができないその声は我々には聴くことができない市松模様に切り取られた世界の断片の乱反射する万華鏡を覗き込む穴は1つだけ15を数えた鴉が三千世界で3年を待つ隙野晒しの貞操帯の錆び付いた鍵を抉じ開けるその醜態は悪魔にだけ視ることができるその嗚咽は悪魔にだけ聴くことができるその指に膠着いた血の臭いはふたりだけしか知らない