ライラとその後
────「好きだよ」
特校との熾烈な戦いは、特校側勝利で決着した。
誰が特校だったのか、誰がぼっちだったのか、誰が真の探偵だったのか。
真実全てが詳らかになった狂乱の中、最終日を戦ったライラは満足気に笑っていて、そして視線が絡んだ一瞬、囁くような一言を告げてきた。
「────……え?」
それはあんまりに自然な口調で。
最終日を共に戦った仲間への「楽しかった」と同じような温度で告げられたものだから、俺は理解が追いつかなくて。
「あ……"好き"、って。ライラ……?」
これは、どう受け取れば良いんだろう。
都合良く受け取ってしまっていいんだろうか。
言葉に詰まって硬直する俺に、ライラは「もう一回言うね」と改めてその言葉を口にしたのだった。