月狼国

439 G880七周年学園


【音】 軽音部 ルース

ライラとその後

  ────「好きだよ」

特校との熾烈な戦いは、特校側勝利で決着した。

誰が特校だったのか、誰がぼっちだったのか、誰が真の探偵だったのか。
真実全てが詳らかになった狂乱の中、最終日を戦ったライラは満足気に笑っていて、そして視線が絡んだ一瞬、囁くような一言を告げてきた。

「────……え?」

それはあんまりに自然な口調で。
最終日を共に戦った仲間への「楽しかった」と同じような温度で告げられたものだから、俺は理解が追いつかなくて。

「あ……"好き"、って。ライラ……?」

これは、どう受け取れば良いんだろう。
都合良く受け取ってしまっていいんだろうか。

言葉に詰まって硬直する俺に、ライラは「もう一回言うね」と改めてその言葉を口にしたのだった。

(502) Valkyrie 2020/08/10(Mon) 16:05:54

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